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■「プロジェクト志向でいこう!」(31)   2008年7月執筆

                   若槻 徹(島根県)
                 waka@bs.kkm.ne.jp    

◆16日間の長期研修

 6月の後半に、16日間の長期研修に出かけていました。出かけた場所は、「教員研修センター」http://www.nctd.go.jp/
 数年前に、独立行政法人の見直しで、存続が検討されましたが、何とか生き残ったところです。

「生徒指導」に関わる研修で、全国の小・中・高校の先生たちや教育委員会の指導主事さんたちが120名ぐらい集まって、宿泊しながらずっと研修をするというものでした。

 久しぶりの学生気分で、講義を聴いたり、演習を行ったり、・・・日頃できないのんびりした時間を過ごさせてもらいました。電話もかかってこない、残業もない、パソコンにずっと向かわなくてもいい。実に平和な時間の中で、自分を振り返ることもできました。

 一流の講師陣の講義を生で聞ける機会はそうはないぞ!とみんな講義中は真剣でした。メモをとることで、手が痛くなりそうな日々を過ごしていました。

 事務作業の連続の毎日の生活の中では、実は、ゆっくり考えたりすることがなかった「生徒指導」観についても見直す機会になりました。


◆研修で得たもの1

 変革の時代の中で、人間としての生き方の確立を目指す生徒指導が求められています。生徒指導上の課題は多様化し、従来のままのやり方では対応できなくなってきています。生徒指導の在り方を以下のように見直していく必要があるとわかってきました。

  ○学校全体で取り組む指導体制の大切さ
  ○相談体制の充実
  ○社会的自立を目指す(生きる力を育む)教育活動の推進

 組織としての生徒指導、学校力が求められる時代になってきていることがはっきり分かりました。

 キーワードとすれば『共有』『連携』『協働』。課題意識を共有し、連携しながら取り組んでいく。そして、学校だけでなく、地域・保護者、他機関とも協働体制を作っていく。そうしなければ、解決できない問題だらけなのです・・・。


◆研修で得たもの2

 小・中・高校別の班での研修があり、その校種(学校別)の特性を如実に感じました。(以下主観ですが・・・。)

○小学校・・・母性タイプの先生が多く、積極的な生徒指導(個に応じた未然防止の生徒指導)推進派。

○中学校・・・父性タイプの先生が多く、消極的な生徒指導(問題行動に対応した生徒指導)をずっとやってきた情熱家。

○高校・・・父性タイプで硬派。体育会系で部活の指導をずっとやってきた感じ。規範意識を重視する。

 私は、小学校に属していましたが、問題行動に対して毅然とした対応をしたり、規範意識を育てたりすることも大切だと思いました。個性を重視し未然防止の生徒指導だけでなく、両方大切なのだと再認識しました。何事もバランスが大切なのだ!


◆研修で得たもの3

 全国のいろいろな情報を得たのも収穫でした。前向きな人だらけ。一生懸命さがうらやましい。自分も負けずにがんばろう!そう思いました。そして、子どもが大好きで学校現場で活躍している先生たち。うらやましい!!!

 そして、ある県の教育委員会にいる指導主事さんで、日頃から学校を訪問し、教育課程が適切に行われているかどうか把握し、適切でない場合は指導する仕事をしっかりしている方のようで、「指導力不足教員」とか「学級崩壊」の言葉が事例研究の場でボンボン飛び出す場面に遭遇。多くが現場の学級担任もしている先生たちの前での“上から目線”の言動に、雰囲気が悪くなっていきました。
空気が読めない指導主事。自分はそうはならないぞ!
 

 職場に復帰して早3日。議会対応で忙しい職場の中で、浦島太郎はまだリハビリ中です。
 
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