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■「プロジェクト志向でいこう!」(34)   2008年11月執筆


                    若槻 徹(島根県)
                   waka@bs.kkm.ne.jp    


◆「だんだん」出雲がにぎやかに!

NHKの朝ドラ「だんだん」が始まり、どうやら松江・出雲の観光客が増えてきたそうです。土日には、松江城の周辺の駐車場はいっぱいのようです。宍道湖の夕日時には人がいっぱい湖岸に溢れています。

「だんだん」のドラマの視聴率は、今一歩のようですが、これから「だんだん」上がっていくのを期待したいところです。地元では、多くの人が放映時間帯にテレビに見入っています。残念ながら、私の職場では休み時間の放映時間帯にはTVがついていませんが・・・(>_<)

見始めると続きが見たくなって、ついつい見ちゃう。1日に4回(BSもあるよ)もやっていて、都合のいい時間帯に見ることができるし、土曜日には1週間分の放送もやってます。私はもっぱらまとめて土曜日派。

ドラマを見ていて、野外の撮影場所が映ると、その場所はどこ?とつい考えてしまいます。「松江と出雲大社とは40キロぐらい離れているので、あっという間に移動するのはおかしい。」「松江城で路上ライブはできない」・・・ドラマなのに現実と比べてみてしまう自分があります。

『ドラマでの設定と実際』という面では、なかなか面白いところがあります。そうした知られざる面白さを少し紹介します。

★松江の田島家の隣の出雲蕎麦のお店は「松本蕎麦」。実は以前あった松江では有名な蕎麦屋さんです。NHKですので、実際にあるお店の名前を使うわけにはいかなかったのでしょうが、今なければOKなのでしょう。
「松本そば屋の紹介」
http://www.nichimen.or.jp/kikou/02/02.html


★老舗の造り酒屋、石井酒造のお酒は「杜甫」。思わず見て笑ってしまう人も松江には多いでしょう。実際にあるお酒の名前は「李白」。それにしても「李白」のライバル「杜甫」を名前に付けるとは・・・。
http://www.rihaku.co.jp/


★佐川満男の演じる船長の船は観光遊覧船「スワン号」。実際は「はくちょう」。このあたりのネーミングは短絡的な気も・・。
http://www.hakuchougo.jp/index.html


★松江の観光ガイドのヘルン先生。ヘルンとも呼ばれたラフカディオ・ハーン(小泉八雲)に心酔し、自らもハーンと同じ扮装をして登場。
ちょっと不似合いな設定の気もしますが、ヘルンは松江を愛した外国人として有名です。感受性豊かなヘルンは、山陰地方の霊的世界にとりわけ深い共感を抱きました。古き日本の原風景の素晴らしさを「知られぬ日本の面影」として世界に紹介しました。
http://www.matsue-tourism.or.jp/yakumo/yakumo_k.htm


★“路上の天使”と呼ばれ、松江で人気の女性ストリートミュージシャンの「チャコ」。
実際の松江市在住のミュージシャンで名前は「六子(ロコ)」。フジテレビの「あいのり」の主題歌を歌ってた「遊吟」はきょうだいです。
六子(ロコ)さんの紹介
http://www.dandan-loco.com/

この六子さんがロッカという名前で歌っていた頃の動画を見つけました。
NHKお〜いにっぽん島根県のうたとしての歌「だんだん」地元ではメジャーです。
http://jp.youtube.com/watch?v=HnqKMZuJm0Y


★大手芸能事務所のマネージャー石橋の会社が、「サリーミュージック」。これは、みなさんわかりますのよね。そうです「ソニーミュージック」
http://www.sonymusic.co.jp/index.html

ちなみにこのソニーミュージックに所属する松江市出身の歌手は・・・。
TBSドラマ「Tomorrow」主題歌を歌っていた・・・星村麻衣
http://www.hoshimuramai.net/

お父さんは、現役の松江市内の小学校の校長先生です。
(ドラマとは関係ない話でしたm(_ _)m)


「だんだん」ファンのみなさん向けに、松江観光協会が撮影に使われた風景を紹介しています。
http://www.kankou-matsue.jp/dandan/map.html



◆こちら出雲は、「神在月(かみありづき)」

さて、今、にぎやかなのは、人間だけでなく、神様も・・。全国的には、旧暦の十月は「神無月」ですが、こちら出雲地方では、「神在(有)月(かみありづき)」と言います。日本全国の神様が、出雲に集まってくるからです。その数、八百万(やおよろず)。

出雲大社の古い手箱の散らし紋には、亀甲の中に「有」の文字。「有」の文字を分解すると「十月」。出雲大社よりも古い神社「神魂(かもす)神社」(松江市大庭町)のマークは、この亀甲の中に「有」。

旧暦の10月11日から17日までの1週間が出雲大社での滞在期間。平成20年の今年は、11月7日〜11月14日の間がサミットの期間です。集まって何を相談してるかというと、男女の縁組みとか農作物の出来具合とかだそうです。だから、出雲大社は、「縁結びの神様」と言われています。

神様の使いとして、まず、出雲大社の近くの浜「稲佐の浜」に竜蛇が到着。そして、その後、出雲地域のいくつかの神社を廻っていくのだそうです。最後に、神様が全国に旅立っていくのが「神立橋(かんだちばし)」出雲市と斐川町の間にある「斐伊川」に架けられている橋です。

なんだか雰囲気は「千と千尋の神隠し」・・?

出雲大社は、発見された古い柱から推測すると、昔は地上50メートルぐらいの高層建築だったそうで、海がもっと近くであったそうです。きっと海からもよく見えたことでしょう。

「国譲り神話」「出雲風土記」「日本で最大の青銅器出土の遺跡(荒神谷遺跡、加茂岩倉遺跡)」宍道湖を中心に栄えた出雲の悠久の歴史を感じます。

現在、出雲大社の隣に「出雲古代歴史博物館」があり、銅剣358本と銅鐸39個がどーんと展示してあります。
http://www.izm.ed.jp/


そして、出雲大社よりもっと古い「古代出雲の姿」を紹介する施設が松江市にあります。

八雲立つ風土記の丘
http://www.yakumotatu-fudokinooka.jp/

あまり知られていない古代の古墳や史跡(神魂神社や国分寺跡等)がひっそりと(少しは目立ってますが・・・)観光化されずに残っています。


◆25年前の“歴史に燃える教師”

今から25年も前、私は、その八雲立つ風土記の丘の近くの小学校に勤務していました。その地域は、多くの遺跡をはじめ方墳や前方後方墳などの多くの古墳が分布し、また国庁、国分寺といった奈良時代の政治、経済、文化の中心地でもあり、文化財の一大宝庫の土地でした。(現在もそうです。)

6年生の社会科は、子どもたちと古墳めぐりをしたり、校庭に古墳を造ったりと、なぜか古墳時代にものすごく時間をかけ、戦国時代は、尼子の山中鹿之助を取り上げてローカルな歴史に力を入れて勉強していました。

「みんなの住む地域は、古代の松江、出雲の中心だ!」「出雲は、昔は日本の文化の玄関口だ!(環日本海の考え方)」「出雲王国バンザイ!」(?)小学生を前に、故郷の歴史の素晴らしさを語っていました。

歴史には、その時代を生きた人々の想いと願いが、そして、未来を生きるヒントが込められている!歴史を学ぶことの意味を子ども達に熱く語る青年教師として自分がそこにいました。

そして、その教え子の一人に、歴史ロマンを描く小説家「小前亮」君がいました。
http://www.wrightstaff.co.jp/home.html

★新刊「王道の樹」(小前亮著)
  [内容紹介]
    「あの者なら、世を変えることができるかもしれぬ」

  戦乱が続く四世紀の中国。
  民族融和の大志を掲げ、中国統一にもっとも近づいた前秦の皇帝・符堅。

  五胡十六国時代随一の英雄を描く歴史ロマン!


◆出雲の魅力とは?

出雲の魅力とは、遺跡、神話に囲まれた土地柄。忘れさられてしまった良い「もの」や「こと」が残る街。

やったりと、のんびりとした空間を味わいに、神の国出雲に みなさん お出でになりませんか?

いずもる
http://www.izm.gr.jp/izumoru/index.html


 
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