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■「プロジェクト志向でいこう!」(14)    2006.6月執筆


◆担任教頭奮戦記

 前々号で紹介した担任教頭ぶりを紹介します。

「担任をしながら“教頭”をする」という生活が3ヶ月経とうとしています。最初は、久しぶりの学級担任で張り切っていましたが、だんだん疲れてきました。

やがて、疲れもピークを超し、その生活を当たり前だと思えるようになってきました。

一日の生活のパターンは…?

・6:00起床
・    朝食、新聞、メールチェック
・7:15出勤 ※通学指導(7:30)
・7:35学校着
・7:40〜8:00校内巡視・教室へ
・8:10職員朝礼
  〜
・13:10昼休みの30分間<電話作戦・地域へ>
・16:00 6校時終了 
・16:00〜校務処理(他の先生の相談等)

・18:00〜自分の校務処理

※帰宅時間 平均9:00〜10:00ぐらい

・帰宅後〜授業の準備・文書作り…?

・就寝12:00ぐらい(最近はサッカーも見ています…(^_^;)


 子どもたちが下校しても、実際の自分の校務処理の時間は、先生たちが帰宅してからということになります。夕方の6:00〜7:00からが自分の校務処理の時間となります。
毎日3時間程度はかかってしまいます。


◆どんな仕事があるの?

◎一番大変な仕事は…「文書」の山の処理!!!

 学校には、たくさんの文書が来ます。小さい学校だからといって、来る文書は少なくありません。近隣の大きな学校と基本的には同じです。その文書は、事務さんに受付してもらって、私の机の上に山積みされています。まず、文書の采配をする仕事を私はしています。担当者の名前や分類番号を記入していきます。それを校長先生や教務主任に回覧しています。

 昨年までだと、職員室にいる時間が長かったので、その中で処理できていたのですが、今は、それを夜の職員室で行っています。そして、文書を采配して担当者の名前を書くのですが、昨年までだと教員が私以外に3名でしたので、校務文書の担当をそれぞれ書けばよかったのですが(時々、私が処理してあげていましたが…)今年は、校務分掌の半分を私が兼ねていますので、(教員は1名のみ)担当者の名前を書くのが、実は半分以上が私の名前となってしまいます。そして、その処理も…。
 文書の山を校長先生に送っても、教務・事務を経由してまた、私の所に帰ってきます。その文書を集中管理のファイルに閉じていくだけでもかなり時間がかかってしまいます。

 郵便局の年賀状の配達のアルバイトさんが配達しないで捨てちゃう気持ち、わかります。

(何でこんなに文書が来るんだろう。)


◎出す文書もあります!

 保護者宛の文書の作成も教頭の仕事です。特に最近多いのが、不審者の情報。基本的に市内の情報ならば、文書でお知らせする対応にしているので、不審者の情報があるたびに文書作成・印刷・配布をしています。これが、結構頻繁。こちらは、子どもたちの下校時刻に間に合うように急いで作ることになります。業間休みや昼休みを充てます。
 学校間のお世話役の仕事もあります。「担任教頭だからなし」ということにはなりません。連合のPTA関係の仕事や市教研関係の事務局(情報教育部)の仕事もさせてもらっています。

(何でこんなに文書を作らなくちゃいけないんだ。)



◎校務分掌の起案もしています!

 本来ならば、校務分掌の担当の先生が起案するのですが、その半分を担当していますので私が起案することになります。これまでいろいろな経験をしてきましたが、今年度初めて、音楽主任や図書館主任も担当させてもらっています。

(何で私が担当しなくちゃいけないんだ。でも他の先生にやらせたら大変だなあ…。)

 
◆つらいのは…

◎他の先生の相談役になってあげれない…(>_<)

 昨年までだと、教室に行って一緒に授業をしたり、声を掛けたり、相談にのってあげたりできる時間がありましたが、現在は、空き時間が0ですので、放課後しか時間がありません。また、自分の学級の方も気になるので、なかなか職員室にいる時間がもてません。

 教員数が少なくなって、一人一人の仕事の量も増えています。そうすると忙しさからつい愚痴を職員室の中でもらしてしまう先生もあったりします。そういう姿に接すると…つらいです。「そう言うな。」と言いたいけど、「大変だね。」としか言えない自分がしんどいです。

(本当にたくさんの仕事を背負っている先生は、そんな愚痴は言わないぞ…。)

 教頭は、“職員室の担任”なのだそうだけど、うちの職員室は、いつも担任がいなくて自習中m(_ _)m。職員室の人間関係や雰囲気づくり…私の課題です。


◆教頭担任の私への提言

 知り合いの教頭先生から、言われたことが2つあります。

◎昨年1年間教頭をしていたから、今年は大変!

・「専任の教頭として1年間過ごしてきているので、教頭の仕事がある程度わかる。だから、すべき仕事が見えているので担任をしているとつらい。」

 確かにそうだけど、担任をしているためにできない「教頭としてすべきこと」をはっきりさせることで気持ちは楽になります。


・「今年と比べると去年は天国のようでしょう。(今年は…地獄?)」

 端から見たらそう思えるかもしれませんが、私は、職員室にいるより、教室にいる方が好きなのです。


◎担任教頭としてがんばれるのは、単身赴任だからできること

 1日のうち学校にいる時間の方が長い今の現状では、確かにその通りだなと思います。


◆これから私は…

 3ヶ月が経過し、だんだん仕事をこなすコツや自分自身を客観視できるようになってきました。与えられた環境は、厳しいかもしれないけど、自分自身が学んでいく、成長していくためには恵まれているんだと思って、頑張ります!

(まだ、はっきり“恵まれている”と言えるほど人間ができていない私です…(^_^;)
 
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