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■プロジェクト志向でいこう!」(20)  2007年7月執筆


◆市教頭会のミニ実践発表

 私の勤務している市では、毎月1回教頭会という会があります。市内の幼・小・中の学校の教頭先生が40名集まります。教育委員会の示達(じたつ:上級官庁から下級官庁などに対し、注意や指示を知らせること。したつ。)が中心ですが、それ以外に情報交換を全体や幼・小・中別とか地域別とかでやっています。その中で、毎回、全体の前で、自分が教頭として実践していることを発表する「ミニ実践発表」の機会があります。1人15分程度で、毎回2名の発表が行われています。

 特に資料は準備せずに口頭で話をするのが通例となっています。そして、内容も、それぞれの教頭先生方により異なります。自分が経験した事例を話したり、自分がいかに頑張っているか話す人、教頭職のつらさから愚痴を話す人、いろいろなタイプがあります。そして、その順番は、どうも経験年数の多い人から回ってくるようです。4年目とか3年目での異動が多いので、その頃に
なると発表する機会が与えられます。

 そして、実は私も教頭3年目になりましたので、いよいよその名誉ある?「ミニ実践発表」の役が回ってきました。

 さて、何を話そうか?実は悩んでいます。小・中学校の教頭先生35名の中で、私のように学級担任もしている“担任教頭”の人は、3名。教頭担任のつらさや現状を話しても、同情はされても、役に立つ話にはならないだろうなあ。かといって、教頭職としてがんばっていることは…勤務時間外にも仕事をしている(せざるを得ない)ことぐらいしかないなあと困ってしまいます。


◆よし!決めた!「教頭奮戦記」を話すしかない!

 だんだんミニ実践発表会が近づいてきました。実は、来週の7月12日です。他にも仕事をいくつか抱えているので、計画的に準備していくしかありません。

 地域の団体(NPO)の事務局の役を教頭としてしているので、助成金をもらうために県の職員さんとの相談が4日にあるので、その資料作りが…。5日の他校の授業研究会(情報教育)の指導講師としての準備。6日の中学年社会科副読本の原稿(取材のまとめ)作成も…。その間に校庭の芝刈りの手伝い、水泳教室、スーパーへの社会科見学等の校内のいろいろな仕事…。この中高MMの原稿も締め切りが…。あっそうだ。9日には、環境教育関係で出前授業のために東京から講師の先生が来校。その準備もあった。なかなかハードな毎日だ…。

 ならば、その大変さをやっぱり話すしかない。自分がいかにがんばっているかを話すのは、奥ゆかしい?「出雲人」気質の私には向かないのだが、…。「ちょっと大変だけど、いろいろと私仕事をやってます。」その中に、「教頭としての立場」を加えていったら、他の教頭先生たちに役立つものになるかもしれない…。

 そう思って、教頭会のミニ実践発表の内容をこの中高MMの原稿として書いていきます。


◆奮戦記1「学級担任もしてます」

 学級担任をしながら、教頭をしています。子どもたちが学校にいる間は、担任として過ごし、子どもたちが帰ってから、5時から教頭の仕事をしています。
昨年度は、島根県で一番授業時間の多い教頭でした。中学年担任で、空き時間は0でした。低学年がいない学校で、2学級6人、3学級10人で、合同の学習が難しいので、授業は全部担当し、校務分掌も私が半分を担当する状況でした。毎晩、遅くまで職員室でため息をつきながら文書と格闘していました。
 
 一番つらかったのは、他の先生の相談役になってあげれないことでした。教頭一年目は、教室に行って一緒に授業をしたり、声を掛けたり、相談にのってあげたりできる時間がありましたが、空き時間が0ですので、放課後しか時間がありません。また、自分の学級の方も気になるので、なかなか職員室にいる時間がもてませんでした。そして、教員数が少なくなって、一人一人の仕事の量も増え、忙しさからつい愚痴を職員室の中でもらしてしまう先生もあったりします。そういう姿に接すると…つらいです。「そう言うな。」と言いたいけど、「大変だね。」としか言えない自分が苦しかったです。

 担任教頭2年目になると、状況が少し変わりました。1年生が入ってきて、学級が増え、担任が私を含めて3人になりました。担任も4年生4人だけですので、体育や図工を合同でやってもらい、音楽もとってもらっているので、空き時間が、週5時間もあるようになり、担当している校務分掌も半分になりました。身軽になった部分、周りの先生たちへアドバイスができる余裕も生まれました。

 教頭としてしなくてはいけない仕事というのが勤務時間内にはなかなかできませんが、できるだけその場で処理をするようにして時間の節約をしています。
 「自分は何て運が悪いんだ」と思ってみても現状は変わらないので、自分自身が鍛えられる場と思って、前向きにやるしかない。以前はやりたくてもできなかった学級担任をまだできると思い、毎日頑張っています。


◆奮戦記2「養護教諭がいません」

 今年度から、私の学校には養護教諭がいません。児童数減のため引き上げになってしまいました。検診の準備や報告関係で貴重な経験をしました。煮沸消毒は何分すればいかとかスポーツ振興センターへの申請の方法とか勉強させてもらっています。
 養護教諭がいなくなって、学級担任が1人増えた状況ですが、6人のチームワークでいろいろな活動を乗り切っています。忙しくても職員間の仲がいいとがんばれるんだなと思っています。その信頼関係をつくるために、実は結構頻繁に飲み会をしています。ノミニケーションを図っています。


 来年度は、中学年がいない学校になります。担任がまた1名減で、昨年の状況にまたもどってしまいます。私は、高学年か低学年の複式学級を担任することになりそうです。更に厳しい状況になりそうですが、がんばるしかありません。


 この調子で、奮戦ぶりを紹介していけそう。

◆奮戦記は続く

内容は…
「教職員ポートフォリオ」「総合学習でプロジェクト学習」「島根県で1番古い木造校舎の営繕要求」「PC環境の整備」「地域と連携で「下府川を楽しむ会」の事務局長」「未来教育プロジェクトの仕事」…


 う〜ん、困った!15分では終わらない。

 後1週間ずっと悩みそう。

 

 
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